1月のWordBench京都でconcrete5のお話をしてきました

タイトルからして意味不明ですが(笑)、京都で定期的に行われているWordPressの勉強会「WordBench京都」で、concrete5という別のCMSのお話をしてきました。

のっけから、こいつ何を言っているんだという感じですね・・・
今回の「WordBenck京都」のテーマは、『WordPress + XXX = ???』
WordPress以外のサービスに触れることで、より幅広くWeb制作に関わることのできるきっかけにしようということで、WordPressと何かを連携させるとか、WordPressと他のCMSを比べて互いの良さを知ろうとか、そういうセッションばかりの内容だったんです。

今冬一番の積雪で、登壇に黄信号が!

というわけで、私は自宅のある京都府舞鶴市から開催場所の京都市へと向かったわけですが、2日前から天候は雪。
当日はこの冬一番の積雪となり、舞鶴市は50cm、京都市でも10cmを超える積雪で交通機関が大変なことになっていました。
私が乗るはずの10時27分発「特急まいづる号」は、席に座った後に運転取りやめが決定。
仕方なく1時間後の普通電車に乗り、途中で城崎から来る特急電車に乗り換えて京都に向かいました。
そしてこの電車も遅れてしまい、京都駅に着いたのは予定より1時間半遅れ。
既に最初のセッションは始まっていて、私は2つ目のセッションの終わりごろに、ようやく会場にたどり着くことができました。

そのため、下記のセッションはちゃんと聴けませんでした。
とても残念です・・・
(どなたか、レポート書いていただけるとありがたいのですが)

  • Connect WordPress & XXX(岡本秀高さん)
  • WordPressにElasticsearchを連携したら俺の検索が加速した (小西大祐さん)

それでは、なんとかたどり着いて聴くことのできたセッションについて、簡単に感想とか、書かせていただきます。

ノンプログラミングでできる!Cybozu WP to kintone

「Kintone」はグループウェアで有名なサイボウズのサービスで、ドラッグアンドドロップで業務アプリを作ることができるものです。
WordPress界隈でもよく耳にするので気にはなっていたのですが、今回はWordBenchということで、「Cybozu WP to kintone」というプラグインを使っての連携について、簡単に説明していただきました。

これを使うと、例えば、WordPressのページにキントーンのフォームを設置して、情報を取得してキントーンで処理するとか、チームで共有することができます。
従来ならプログラムを駆使しないと難しかったことが、簡単にできるようになります。
データをWordPressの外部に持つことで、セキュリティ対策を任せることができるのもメリットですね。

キントーンって有料サービスなのでどうしようかなと思っていたのですが、開発者用の無料アカウントがあるそうです。
機能制限はほとんどないとのことですので、早速登録しました。

スピーカーの池上緑さんは、コスプレエンジニアのどりぃさんと言ったほうが有名かもしれません。
スライドもカラフルで、とっても見やすくて、ご本人と同様、素敵ですよねー
そんなどりぃさんと、会場からの帰り道でコミケの話をさせていただいたのは内緒です(笑)

ノンプログラミングで オリジナルの暗号通貨を発行してWordPressで 配布する方法

続いてのセッションは、なんとFinTechのお話です。
WordBenchでビットコインの話が聴けるとは思っていませんでした。

自分とは違う世界の話のような気がしていたのですが、管理者がいない仮想通貨がどのように成り立っているのかについての技術的な解説はとても面白く、世の中には賢い人がいるのだなぁと感心しながら聴かせていただきました。

この仕組みを利用した「Counter Party」というサービスを利用すると自分で仮想通貨を配布することができるというのが、このセッションのメインの話なのですが、『いったいどういうことなの?』って思いませんか?
実はこれって、地域の商店街で使える通貨(アトム通貨が有名ですね)として使ったり、クーポンのように使ったりできるんですね。
スクリプトを使って動的にQRコードを作成し、これによって取引ができるようになるので、WordPressに組み込んだサービスを作るのも面白いと思います。

スピーカーの小渕周さんも、HAKUTAKAというオリジナル通貨を配布しておられるそうです。
遠い世界の出来事がとても身近に感じられるようになった面白いセッションでした。

このセッションで説明していただいた「ブロックチェーン」という技術ですが、最近いろいろな応用事例を目にすることも多く、今後、要注目だと思います。

WordPressユーザーのための優しいconcrete5入門

ここ数年、WordPressで制作を行っている方々の中で非常に注目されているCMSが「concrete5」です。
実は私も、concrete5でいくつかサイト制作をさせていただいています。

とはいえ、『WordPressの勉強会でなぜわざわざconcrete5の話が出てくるの? concrete5の勉強会でやる話なのでは?』と思う方も多いと思います。
スピーカーの菱川拓郎さんは、今でこそ「コンクリートファイブジャパン株式会社 代表取締役」ですが、私が菱川さんを知った頃はまだWordPressの偉い人で、今でもWordCampなど大きなカンファレンスで登壇されています。
それだけでなく、MovableTypeなど他のCMSの開発も多く経験されています。

そのような経験をもとに、CMSってどういうものなのか? WordPressって何が凄いのか? WordPressとconcrete5の機能比較、サイト構築方法の違いなどをわかりやすくお話ししていただきました。

スライドや内容のまとめは下記のページをご参照ください。
WordPressユーザーのための優しいconcrete5入門 – Qiita

WordPressはCMSの中でも特にブログ制作に特化されたCMSと言えます。
WordPressしか使ったことが無いとわかりづらいのですが、迷わず記事が書けて、すぐに綺麗に表示されて、自動でアーカイブができるというのは、実は凄いことなんですよね。
あまりに汎用的なCMSというのは、記事を書いただけでは表示もされないし、そもそも設定をしないと記事を書くことすらできないものもあります。
様々な用途に対応するために、完成品ではなく、部品を構築することから始めるほうが良いケースがあるためです。

逆に、WordPressはブログ専用CMSであるため、他の用途に使う場合はプラグインを入れたりテーマを作ったりする必要があり、ちょっと面倒なこともあります。
これに対して、concrete5は初期状態ではWordPressほど完成されておらず、いい具合にちょっと手前で止めてあります。
このあたりが、WordPressをブログ以外の用途に広げようとカスタマイズしてサイト構築している制作者が好んでいるところなのでしょうね。

ただ、プラグインで機能をどんどん拡張するWordPressとは違って、concrete5は積極的に標準機能でなんとかなる方向にもっていかないと、WordPressよりも苦しくなることがあります。
GUIでページ構築ができることの副作用でコントロールできる範囲がWordPressよりも狭くなるので、諦めと慣れが必要とのこと。

菱川さんのお話は、ネット上でよく見かけるconcrete5イチオシ紹介記事などとは少し違って、冷静にconcrete5の弱点も踏まえた説明となっていて、全体を通じてうなづくことが多いセッションでした。

concrete5を使って分かった、WordPressのいいところ

最後のセッションは、私が担当させていただきました。
菱川さんのセッションを聴いて『concrete5にチャレンジしてみよう!』と思った人の気持ちに水を差すわけではないのですが(笑)、『WordPressで制作経験のある人が軽い気持ちでconcrete5に手を出すとエライ目に合うよ!』という、私の実経験を基にした半分ネタのセッションです。

私の経験上、コーポレートサイトの制作で他社と競合したとき、多くの業者はWordPressで提案してくるので、concrete5での提案はアピールポイントになります。
特に担当者が運用に対して意欲がある場合や、コンプライアンスを重要視する組織の場合は、他社より金額が高くても仕事が取れます。

ところが、そうやって仕事をとっても、WordPressならなんてことのない仕様を実現するために、concrete5では非常に高いスキルを求められたり、かなりの工数を要しないと実装できなくて困ることがよくあるのです。
そんな経験をしてきた中で、今回は次の2つの例をとりあげてみました。

  • フォーム
  • バックアップ

特に既存サイトのリニューアルの場合、フォームにはかなり苦しめられます。
クライアントの担当者にこだわりがあると、標準の「フォーム」ブロックでは実現できず、「外部フォーム」ブロックを使うことになります。
しかし「外部フォーム」ブロックは、実装がそこそこ大変なうえに、現在のところネット上の情報が非常に少ないのです。
実際私は、WordPressなら「Contact Form 7」プラグインを使って数時間でできるような仕様をconcrete5に実装するために、1週間近くもの時間を要したことがあります。

そんなこともあり、これから外部フォームを使いたいと思われる方に少しでも役立てていただけるように、その1週間でわかったことをまとめた記事を公開しています。
手前味噌ですが、こちらにあるので参考にしていただければと思います。
concrete5.7対応 外部フォームブロックの作り方まとめ | Cherry Pie Web

WordPressとconcrete5を並行して制作作業をしていると、やはり基本機能はconcrete5のほうがかなり上だと感じます。
特に、大きな組織やしっかりした組織のための仕組みが、最初から考慮されていると感じます。
また、PHPさえ書ければ、WordPressでできることはたいていconcrete5でもできます。

でも、WordPressの良さっていうのは、そういう価値観とは少し違っているんですよね。
テーマやプラグインを世界中のみんなで作って共有し、情報を出し合って高めていく、三人寄れば文殊の知恵を具現化しているのがWordPressなのだろうなと思います。

懇親会は恒例のLT大会に

予定されていたセッションが終わり、会場のコワーキングスペースcotoさんを引き続きお借りしての懇親会が行われました。
WordBench京都の懇親会のお楽しみと言えば、恒例のLT大会です。

今回は、シマキョウスケさんと、JAWS-UG京都の辻一郎さん。
辻さんのLTは、なんかWordBench京都では毎回見ているような気がします。
もう、WordBench京都で辻さんのLTがないと、何か足りない感じがしてくるから不思議ですね(笑)

要注目のローカル開発環境「Local by Flywheel」

シマキョウスケさんのLTは「Local by Flywheel」の実演でした。

「Local by Flywheel」は、DockerベースのWordPress用ローカル開発環境です。
WordPressのローカル開発環境としてよく使われているものとしては、XAMPP、MAMP、VCCW、Wockerなどがあります。
XAMPPやMAMPはGUIでコントロールできる反面、環境が固定だったり動作が致命的に遅くて使いづらいところがあります。
VCCWやWockerは使いこなすにはベースとなる技術を知っておく必要があったりコマンドライン操作が必要だったりして、テーマを作りたいだけのデザイナーには使いづらいという人が多いです。

「Local by Flywheel」は、DockerベースでありながらGUIで設定ができるという良いとこどりのアプリで、WebサーバーにはApache以外にnginxも選べるし、PHPやMySQLのバージョンも選べます。
SSL環境も作れるし、メールのテストもできます。SSHでWP-CLIも使えます。
全部GUIで設定できるんです。
すごいですね。

そして特筆すべきは、WordPress開発環境と銘打っておきながら、公式FAQに『作ったWordPressのファイルとデータベースを削除すればWordPressじゃないサイトも構築できるよ』と書いてあるところ。
裏技じゃないんですよ。公式に認めているんです。凄くないですか?

というわけで、シマさんのLTでは実際に「Local by Flywheel」でconcrete5をインストールして動いている様子を見ることができました。
これはいいです! 私はWindows版がリリースされたらすぐに使うつもりです。
そして、concrete5とか、Magentoとか入れちゃおうかなと思っています(笑)

「Local by Flywheel」については、こちらの記事がわかりやすいです。
WordPressのローカル環境のためのGUIツール”Local by Flywheel”が便利 – Capital P

つながることがWordPressの魅力

そんな楽しい懇親会も終わり、いつもより少し早い電車で帰路についた私でしたが、なんと乗車予定の特急電車の京都着が1時間半も遅れてしまい、寒風吹きすさぶ京都駅31番ホームで立ちっぱなしで待つ羽目になってしまいました。
まぁ、これもいい思い出です。

WordPressの勉強会でありながらWordPress以外の話ばかりになってしまった今回のWordBench京都でしたが、どれも広い視野からWordPressを見直すいいキッカケになったのではないかと思います。
WordPressをハブにしていろんな技術がつながっていくというのが、WordPressの魅力なのだと再確認した勉強会でした。

そういえば、今年の秋に開催されるWordCamp Tokyo 2017 のテーマは「Join 〜 つながる人・つながる世界・つながる未来 〜」なんだそうです。
これは偶然ではないと思います。
みなさん、もっともっとつながっていきましょう。

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